Operation Experienceとは
「オペレーション」とは何を指すのか?
オペレーションの定義について
まず「採用オペレーション」の「オペレーション」の定義についてです。

上記の表で緑の枠で囲っている内容を「オペレーション」定義しています。
具体的には、
具体的には
・書類選考合否連絡
・面接日時調整連絡
・面接日時確定連絡/面接詳細情報連絡
・面接前日リマインド連絡
・面接後のお礼メッセージ
・面接合否連絡
・最終面接調整連絡
・最終面接確定連絡/最終面接詳細連絡
・内定連絡
・日々の求職者様とのメッセージやり取り
などを指します。これらのやり取りはルーティンで回すことができる業務のため、アシスタントの方が担当したり、最近だと外注したりすることがありますね。
ただ、この「オペレーション」業務がものすごく重要なのです。
なぜポテンシャライトが「オペレーション」に注力をするのか
その140のタッチポイントは3つのM、つまり「3P」に分けられると言われています。
「3P」
(1)Media Point
求職者が御社を何らかのメディアで「認知」すること。
メディアとは採用媒体、エージェント、SNSなど全て。
(2)Message Point ★今回の話
認知をした後に応募に至ります。その応募後に取られる
メッセージのコミュニケーション全て。
(3)Meeting Point
面談、面接など対面でお会いする全て。
この3Pのうちの「Message Point」は最も多くのタッチポイントが生まれる箇所の一つなのです。
どんなに素敵な採用記事を書いても、どんなに魅力的な面接をしても、一つのメッセージエラーでその体験設計は台無しになってしまうことがあります。
細かいことかもしれませんが、採用オペレーション体験がリッチなほうが間違いなく良いですよね。ポテンシャライトはこの部分についてはマンパワーが必要であるが故、請け負っていなかったのですが、冷静に考えると、この部分は間違い無く重要であると判断して、極めていこうと思っているのです。
具体的なオペレーション設計
やるべきことは大きく2つです。
1) オペレーション設計まずは「穴」が一つもないオペレーション設計をしましょう。どんな企業にもオペレーション運用上、必ず「穴」があります。そしてほとんどの企業が下記画像のような状況です。

水がこぼれ落ちていますね。本当にもったいない。
この画像にある「穴」とは何かを解説していきます。
a)書類選考結果 滞留
b)面談/面接日時調整 滞留
c)面談/面接結果 滞留
d)カジュアル面談後 滞留
e)内定提示後 滞留
この5つが穴です。この「滞留」
を限りなくゼロに近づけることができれば採用活動が格段に進みます。「滞留」
とは何か?

特に[2]ですね。物事がとどこおること。
少し考えてみてください。
選考結果待ち、面接日時調整待ち この2つの「状態(滞留)」は限りなく「無駄」に等しい状態です。もし仮に、
このいずれのパターンは「無駄」な状態(滞留)が一切なく、ものすごくスムーズに進捗が進んでいることを意味します。
では、この「滞留」をゼロにするためにはどうすれば良いのでしょうか?
答えは「オペレーション設計」です。滞留をゼロにするようなオペレーションを組めば良いのです。ここまでオペレーションを戦略的に、そしてリッチにできている企業をあまり見たことがありません。
※ポテンシャライトはこの設計段階から細かく入り込みます。お気軽にお声がけください。
(2)おもてなしの追求上記(1)は「オペレーション」についての話をしました。ただ、オペレーティブな作業の弱点は「人の心が無くなること」です。皆さん、すごく定型的なメールのやり取りをご経験されたことがあるかと思います。「これはbotなのでは?」と感じたと言うご経験です。
昨今の世の中において、あらゆるものがシステム化され仕組み化されてまいりました。便利になり、漏れがなくなった反面、「人と人」のいわゆる「エモい」コミュニケーションは減り続けています。
現採用担当/マネージャークラスの方は一度はご経験があるかと思います。求職者様とのメッセージのやり取りをする上で、
「面接日時調整に何度も連絡往復をしたのだから、"度重なる連絡の往復、お手間おかけして申し訳ございません"と言わないと」
「在職中の方に対して、"14:00の来社面接"の日時指定依頼は難しいでしょ。もしその日時しか不可能であれば"補足"を入れないと」
などの事実が横行している。これはOX上ものすごく良くありません。このあたりの細かい「おもてなし」については追求しなくてはなりません。ただ、このオペレーション業務をアシスタントメンバーに任せっきりになってしまい、改善が進まない…。
※わかる人にしか わからないかもですが、最近募集が多くなったSREみたいなポジションなのかもと思います。システムの「運用」は開発と比較すると花形ではないが、ものすごく重要でありGoogle中心に今こそ「運用」に注力をしている。採用の話に置き換えると「面接」ばかりに注目せずに「オペレーション」に注目しましょう、という話。
おもてなしについて
では、「おもてなし」の追求ってどうゆうこと?と思われるかと思います。図を用いて説明していきますね。

まずポテンシャライト ではOX(おもてなし系のOX)を4つに分けています。コミュニケーションレベルの「ランク」だと思ってください。そして図にして記載をすると下記のようなイメージでしょうか。

縦軸を「センス/経験則」/「テクニック」にしており、横軸を「自分視点」/「他者視点」にしています。つまり、自分視点の方はOX向きではないですよね、強烈な他者視点が必要です。上記からわかるように「四次元」のOXスキルをお持ちの方は素晴らしいですね。
そして、一次元、二次元、三次元、四次元を詳しく説明をしたのが下記になります。




つまり、数値(1〜4)が増えていけばいくほど、「配慮」「レパートリー」「奥行き」「他者視点」が増えていきOXマスターになっていく、というイメージでしょうか。こちらを見ていただいている方も、自分のOXランクを自己評価していただいても良いかもしれません。
※ちなみに長くなってしまうので別で作成をしておきましたが、メッセージのTipsは下記をご覧ください。参考になるかもしれません。
最も重要な選考スピードについて
前提として:把握しておかなければいけない数値
(1)転職活動においての平均応募数:20~30件程度
候補者様は貴社の他に数十社選考に進んでいるとご理解下さい。
「そんなに応募するの?」と思われるかもしれませんが、今は売り手市場です。
採用競合がたくさんある中で貴社が選ばれる必要があります。
(2)応募から入社決定までの日数
当社内の事例で、応募から入社決定まで「1日」という選考スピードがありました。
つまり応募した翌日の入社決定です。
もう少し詳細に記載すると、応募した当日に書類選考が通過し翌日に面接を実施。
面接当日に1次面接通過連絡。
2次面接官が社内にいたようで2次面接も実施。そして内定。入社というケースです。
(3)エージェント採用実施の場合にご覧ください。
「どうしたらエージェントから応募が集まりますか?」とご質問を頂くことが多いですが、実際にエージェントに対して「どういった企業を優先的にご紹介していますか?」というアンケートを取ってみました。その結果を記載します。
※意見の数が多かった順番に記載
・レスポンスが早い企業 ・選考スピードが速い企業 ・フィードバック内容が濃い ・求人が詳細な企業 ・書類選考通過率の高い企業 ・情報の鮮度が高く、アナウンスして頂ける企業 ・注力求人が明確な企業 ・Feeの高い企業 ・働きがいがある企業 ・成約実績がある企業 ・業績の良い企業 ・入社後にポジティブな報告を受ける ・採用実績をアナウンスしていただける ・選考基準が明確 ・両立が標準以上であること
上位2つを見て頂きたいのですが、「エージェントはスピードを最も求めている」という結果となりました。
(1)書類選考結果は応募1日以内
まず把握すべきなのは他社様の選考スピードです。

つまり、書類選考1日以内に結果を出さない企業はその時点でスピードは平均以下だとご認識下さい。
「え、けど書類選考結果を1日で出すのって厳しいよ」という方は下記へ。
※下記URLの1をご参照ください。
(2)面接結果は1日以内
こちらも同様に把握すべきなのは他社様の選考スピードです。
・面接実施翌日までに結果を出す企業:全体の 65% 程度 ・面接実施3日以内に結果を出す企業:全体の 85% 程度
面接結果翌日までに結果を出さない企業はその時点で下位3割に入ってしまいます。
「言っていることはわかるんだけど、現実的に面接結果を1日で出すのって厳しいよ」という方は下記へ。
※下記URLの3をご参照ください。
(3)エージェント/求職者へのメールのレスは1日以内
上記、1,2と同じような内容ですが、選考結果以外でもレスを速くしましょう。
エージェント/求職者からご連絡を頂くことは日々あるかと思います。
僕らが思っている以上に先方はレスがくるのを待っています。できる限り即レス、遅くとも24時間以内にはレスをしましょう。
(4)他業務よりも採用活動を是非優先して下さい
最終面接前に候補者確認する内容について
※お送りするか、しないかはご判断ください。
(エンジニアは積極的にたたみかけられることを好まない方も一定層いらっしゃるため)
最終面接ディレクションについて
【内容】 最終面接ディレクションの進め方
問題1:どうやって支援企業の最終選考進捗を知ればいいの?
- スカウトの支援のみで、後行程を知る必要がないことが明白 → 関係なし
- 必要か不要か?明白にはわからない → 価値を広げるチャンス!ぜひやろう
選考が後行程に進んでいる候補者を、キャッチする方法は?
- 基本は、週次(定例MTG or 定例報告)
- ATS使っていれば勝手に見れる。
- 週次を見て、2次面接など後行程の進捗が増えていたら、アンテナを張る。
問題2:いつ動き出すのがベストなの?

→これすべて、最終面接ディレクション・チャンス!!
問題3:最初はどんなアクションをとればいいの?
最初のアクションはずばり、情報収集。
<収集する情報>
- 他に選考を受けている企業はどこか
- 当社を含め、それらの企業への志望順位
- 当社の印象でポジティブな点/ネガティブな点
- 転職活動の軸は何か(≒転職理由)
- 現年収/希望年収/最低希望年収※意向確認メールテンプレを使いましょう(orフォーム)https://potentialight.esa.io/posts/657
- 他社進捗がある場合は、他社の最終選考の日時も要確認!
問題4:実際のディレクションはどうしたらいいの?
<基本パターン>

①2次(最終)面接前に確認すること
入社決定に向けて重要なのは2次(最終)面接フェーズから準備を怠らないことです。最終面接は、「見極め」と「惹きつけ」の両者を行うことがベターです。
「見極め」:所謂選考のことです。その方がマッチするかどうかを見極める (選考する)という意味です。 「惹きつけ」:選考で評価が高い場合に自社に興味を持って頂くよう惹きつけ (魅力付け)をするという意味です。
最終面接で御社の印象が良ければ、内定を出した場合にすぐに入社承諾をしていただける可能性が高まります。ただ、どうやって「惹きつけ」をすれば良いのか?という部分が重要です。その求職者の方が何を軸に転職活動をしているのか?また前職(現職)の転職理由は何か?(つまり転職動機ですね)このあたりの情報収集を最終面接前にしておかないと、「惹きつけ」をすることができません。具体的にどのような情報を面接前に得ておけば良いか? というポイントなのですが、
・現状の他社選考状況
・志望順位
・転職活動の軸
・自社に対してポジティブに感じているポイント
・自社に対してネガティブに感じているポイント
などの情報があればベストです。ただし、根掘り葉掘り面接前にヒアリングするようですと、求職者様がやや身構えてしまうため、本音が隠れてしまうためサラッとで良いかと思います。その上で面接をする際の戦略を立てましょう。
※基本的にはメールでの依頼でOKです。メールフォーマットはご要望頂ければお送りします。
②2次面接の際に注意すべきこと
a)「見極め」は通常通り実施してください。御社にマッチするのか、本ポジションにマッチするのかという視点でご選考ください。
b)「惹きつけ」の仕方 求職者の響く内容(御社PR)もお話をされるかと思うのですが、その内容が独りよがりの内容になってはいないか、という部分は重要です。 御社がPRしたい内容=求職者が知りたい内容ではありません。求職者の「転職活動の軸」を把握し、その内容によってPRする内容を変えるべきです。その内容が適切であったかどうかは重要です。
c)面接の雰囲気 実際に見てみないと何とも言えませんが、面接官が「この人と一緒に働きたい」と思えるような対応ができているかどうか?釈迦に説法かもしれませんが、 ・圧迫感がある態度を取っていないか? ・PCを見ながら話をしていはいないか? ・質問に対して丁寧に回答しているか? ・逆質問をしていないか? などは改めて意識してください。
③内定を伝えるタイミング
まず、選考において「主導権(ボール)」がどちらにあるかが重要です。採用企業側か求職者側か。
そして、内定を求職者にお伝えすると求職者にボールが渡ってしまうため、極力こちらでボールを保持しておきたいんです。内定を伝えるタイミングは注意してください。ベストなのは内定を求職者に伝え、すぐに入社承諾して頂けることです(絶対そうしなくてはならないわけではないです)。そのためにはどうしたら良いかを考えてディレクションして下さると良いかと思います。
例えば、求職者が御社への志望順位が1位で希望年収提示の場合、即決で入社承諾を頂けるかと思います。すぐにでも内定を伝えてください。電話にて内定の旨をお伝えし、メールでリマインド連絡をしてください。
別の事例で言うと、他社進捗が3社。志望順位が2位。転職活動の軸は給与。この場合は駆け引きが必要です。メールにて内定をお伝えすると、「では別企業の結果が出るまで少々お待ち下さい。失礼致します」と連絡がきてしまい、今後連絡が取れなくなってしまう可能性があります。
など、場合場合によって動き方が細かく異なるんです。ですので、最終面接日時調整中くらいのタイミングで、一度ポテンシャライトにご相談頂ければ、少なからずアドバイスができるかと思います。
※こちらの4も参考程度にご参照ください。https://at-jinji.jp/blog/10638/
また、補足ですが、内定の伝え方は、口頭、電話、メールの3通りがあります。口頭でお伝えするともちろん伝わりやすいです。ただ日程調整に時間がかかります。電話だと口頭で伝わる分、メールよりもフォローがしやすいです。メールだと即日でお伝えできるので、第一志望で内定と伝えればすぐに入社していただける場合はより良いです。
年収提示の件はスキルマッチで採用したい場合は極力求職者のご希望額に合わせていただけると良いかと思います。ただ、もちろん上限はあるかと思うので、この額の提示であれば入社したいです、という額にて適切な駆け引きをすべきです。その駆け引きが適切であったかどうか?という点は重要です。
④オファー面談をするか否か、オファー面談を設定するタイミング
a)志望順位が2位以下の場合 or 提示年収<希望年収の場合 ⇒オファー面談設定しましょう(エージェントを挟んでいる場合は動き方が異なります)。オファー面談で、給与を提示すると良いかと思います。
※オファー面談の進め方
・選考結果を伝える(内定の旨)
・条件面を伝える前に、貴方のことをもう少し聞きたい。
⇒ここで「転職活動の軸」を聞くこと。何を今回の転職活動で得たいですか? これだけは外したくない転職活動の条件ってありますか?などです。
・転職活動の軸に即したお話
⇒その軸はウチであればマッチしている、という旨をお話してください。
よくあるケースですが、企業様がPRしたい内容と求職者が得たい内容に 差異があるケースは多々あります。「軸」を聞くことによりPRしたい内容にズレがないようにしましょう。
・年収提示
⇒ここで惹きつけは行なっている前提になるので、あとは金額勝負です。
b)志望順位が1位で内定を出したら入社承諾をしてくれそうな場合
⇒すぐに内定は出さずに「この金額提示だったら即決してくれる希望年収」を 聞いてみましょう。
その額を御社が提示可能であればその額で年収調整をするので、その額で提示ができた場合は即決してくれるよう「握る」。
そしてすぐに採用通知書を提示⇒入社承諾を取ってください。
⑤回答期限設定に関して
結論としてはどんなに長くても1週間です。ただその選考の状況に応じて色々なパターンに分けられます。
a)求職者が御社への意向が高く、内定承諾をしてくれそうな雰囲気がある場合 ⇒この場合は回答期限の話をする必要はありません。回答期限を長く設定するメリットはほぼありませんので、なるべくタイトに設定したほうが良いです。
意欲(志望度)が高い場合は回答期限の話はせずに、「ご入社承諾していただけますか?」とその場で聞いたほうが良いです。
b)御社への意向は高いが、他社選考が進んでいる場合 (つまり即決してくれない時) ⇒必ず他社選考の日付、また他社選考の内定が出る想定時期を確認しましょう。
他社面接がまだ1次面接の場合、あと2週間くらい経過しないと内定フェーズまで進捗が進みません。稀に今書類選考段階の選考結果を見てから入社承諾判断をしたい、という方がいらっしゃいますが、絶対ダメです。軽く3週間はかかってしまいます。
他社選考のフェーズ、日付を確認した際に明らかに1週間で結果が出なそうな場合は、スパッと回答期限を3日or1週間弱で設定してください。
また、最終面接結果待ちの場合も同様です。回答期限を3日or1週間弱で区切ったほうが得策です。
c)他社への意向が高く、御社への志望順位が明確に2番以下の場合
⇒結論、オファー面談を早急に設定しましょう。この際、年収提示はオファー面談までしないでください。年収提示をしたら求職者に主導権が渡ってしまい、急に連絡が取れなくなることがあります。つまり御社は「キープ」されてしまうことが多く、回答期限設定もできなくなってしまいます。
オファー面談にてどういった理由で2番以下なのかを確認、その懸念を払拭できる情報をできるだけオファー面談で打ち込みましょう。
そこで志望順位1位と同程度まで上げていかないと厳しいです。その上で回答期限は1週間で設定しましょう。
ただ、志望順位1位の企業の結果が出るまでは御社の内定への返答はしません、と言われてしまう可能性もあるので、その場合は1位の企業の結果が出た翌日まで、と設定してください。
できればこのタイミングで「1位の企業が不合格だったら当社に承諾していただける」という部分まで握るようにしてください。
大丈夫です。御社は回答期限を延ばしている(求職者に優位な条件)ので、それに対して1位の企業が不合格だった場合当社に承諾していただける、というのは言っても問題ありません。ここでゴネられたらおそらく辞退になります。
d)志望順位が全くわからない場合
⇒「内定」と伝える前に状況などをヒアリングしたほうが良いです。
これがわからないまま内定と伝えると上記cでも記載しましたが、相手に主導権が渡ってしまい良くないです。そこからスタートです。